人は、変えられるのは未来だけだと思い込んでる。
だけど、実際は、未来は常に過去を変えてるんです。
変えられるとも言えるし、変わってしまうとも言える。
過去は、それくらい繊細で、感じやすいものじゃないですか?
『マチネの終わりに』より
彼は今、久美といる時の自分が好きだった。
他の誰といる時の自分よりも好きで、
この自分なら愛せるのかもしれないという気が
初めてしていた。
『かたちだけの愛』より
一日の出来事を語り、過去の記憶を確認し合うことで、
僕と〈母〉との間には、一つの居場所が築かれていった。
まるで仮想の町のように。
それは、今朝のことと十年前のこととが隣り合わせに並び、
家の近くのコンビニと裏磐梯の美術館とが地続きになっている
自由な世界だった。
その場所が、母の死後、空虚な孤独に陥っていた
僕の精神の安定に寄与した。
『本心』より
小説作品に登場した53節を楽しめる文庫本サイズの「一節週めくりカレンダー」と、平野啓一郎が18年来愛用する「生産性手帳」をオリジナルカバーで製作しました。
2025年が楽しみになる、2つのアイテムが限定販売です!
Message
作家メッセージ
ご好評につき、今年もまた、製作しました!
拙作の中から、読者のみなさんにお気に入りの一節を選んで戴く、この「一節週めくりカレンダー」。ついに第5弾!
昨年に引き続き、今年もテーマ毎の編集となっております。デビュー作『日蝕』から最新作『富士山』に至るまで、26年間の言葉の数々。どの「一節」も、場面の中で紡がれた言葉ですが、取り出してみると、また新鮮な印象を受けます。携帯して下さる方、机に飾って下さる方、……と、みなさん、色々な楽しみ方をして下さっていて、嬉しい限りです。毎年、あまり多くは作っておりませんので、ご希望の方はどうぞ、お早めに!
平野啓一郎
平野啓一郎の一節週めくりカレンダー 2025
¥2,200(税込・送料別)
※2024年11月下旬より順次お届けいたします。
平野啓一郎のさまざまな小説作品に登場した、印象的な文章の一節に触れることができる、文庫本サイズの週めくりカレンダー。
「もっと気軽に、小説を日常に持ち運べるカレンダー」というコンセプトで製作を始め、おかげさまで、今年は製作5年目を迎えます!
平野啓一郎が紡ぐ、ひとつのひとつの文章とじっくり向き合う、そんな新しい読書体験をどうぞ。
53の心に残る一節を厳選
デビュー作『日蝕』に始まり、続けて映画化が実現した『マチネの終わりに』『ある男』『本心』、そしてこの秋に刊行を控えている短篇集『富士山』までの小説16作から一節を厳選。珠玉の一節を毎週1つずつ、53節お楽しみいただけます。
読者投票をもとにセレクトした一節には、長文短文いろいろとあります。毎日の力が湧いてくるような、日常の見え方がちょっと変わるような、小説を読み直したくなるような。──心に残る言葉が連なります。
各作品にとっての記念日を掲載
各作品にとっての誕生日とも言える「刊行日」。
本の刊行日を気にすることは普段ないと思いますが、1年に1度、その作品が世の中に本として送り出された日に想いを馳せるのも味わい深そうです。『葬送』にちなみ、ショパンとドラクロワの生誕日・逝去日も掲載します。
簡単なメモ欄としてもお使いください。
どんな使い方にもマッチする
サイズ感と仕様
薄い文庫本のような作りで、手に馴染むサイズ感。
糸かがりコデックス装は、開きが良く、ディスプレイにも向いた製本です。180度開くので見やすく、手を放してもそのまま。
ブックスタンドに置いたり、机にさっと開いて置いたり、または、持ち運んでシンプルな手帳のようにも使うことができます。お好きなように自由に楽しんでくださいね。
一節を通して、月の移ろいを
感じていただけるつくり
2025年版は、最新長篇のタイトルにして平野作品に度々登場してきた「本心」、幻想的な一節を拾えそうな「夢」、ほかに「恋」「分人」「会話」について等を月々のテーマに一冊を編みました。
月々のテーマは立てつつも、滑らかな月の繋がりを感じていただけるように編集しています。
平野啓一郎の一節週めくりカレンダー2025 組み立て式卓上スタンドセット
¥2,800(税込・送料別)
※2024年11月下旬より順次お届けいたします。
「平野啓一郎の一節週めくりカレンダー」に専用スタンドをあわせてお届けするセットです。
一節週めくりカレンダーの重みやページの開き具合をもとに、卓上スタンドとしてのベストを模索し、設計しました。
スタンドをお使いいただけると、一節週めくりカレンダーを卓上でも飾りやすくなります。
※ 平らな状態でのお届けになります。取扱説明書をもとに組み立てていただき、ご使用ください
※ 糸かがりコデックス装での製本を採用した「一節週めくりカレンダー 2022」以降のカレンダーにお使いいただけます。
生産性手帳2025 平野啓一郎オリジナルカバーversion
¥3,000(税込・送料別)
※2024年11月下旬より順次お届けいたします。
平野啓一郎が18年来使い続けてきた、不動の愛用品である「生産性手帳」。
オリジナルカバー versionで登場です!
手帳本体は「生産性手帳」そのままに、カバーのみオリジナルとし、生地と加工を1から平野啓一郎が選びました。
平野啓一郎がデザイン監修した、という主張は極力控え目ですので、どなたでも使いやすいはず。ミニマルな手帳をお探しの方におすすめです。
機能性の詰まったダイアリーと、シックで格調の高いオリジナルカバーをどうぞお楽しみくださいませ。
愛用理由は「ひたすら薄く、軽い。
余計なページが一切なく、見開きがカレンダーみたいで見やすい」
「携帯できる大判カレンダーがほしい」という声から考案された「薄い・軽い・シンプル」を備えたダイアリーは、生産性手帳が誇る逸品。
全56ページ・わずか7㎜の薄さながら、2026年3月までの予定を記入できるので、ビジネスシーンにおける年度スケジュール管理もこの1冊でばっちり。
生産性手帳は国産の用紙にもこだわり、印刷から製本まで国内で行っています。用紙は目に優しいクリーム系の色を使用し、裏うつりしにくい仕様です。
平野啓一郎監修のオリジナルカバー
色は、深いワインレッドを選定。2024年版のグリーンとは雰囲気を変えました。
生地は、都会的で洗練されたアーバンな印象を持つ革調を選定。1枚1枚、革調の「顔」(木目デザイン)が異なりますので、お手元に届くカバーをどうぞお楽しみに。
加工は、「ショパンの名刺」から
着想を得て
生産性手帳本体には、2026年上半期までの一覧カレンダーが掲載されていますが、予定の立て方が長期化していることを踏まえ、下半期も含めた2026年全体のスケジュールを概観できる【別冊付録】2026年スケジュールも併せてお届けいたします。
つくりは生産性手帳本体のトーンと同じものですので、違和感なく別冊付録としてお使いいただけるはずです。
平野啓一郎の要望をもとに
2026年スケジュールも特別にお届け
生産性手帳本体には、2026年上半期までの一覧カレンダーが掲載されていますが、予定の立て方が長期化していることを踏まえ、下半期も含めた2026年全体のスケジュールを概観できる【別冊付録】2026年スケジュールも併せてお届けいたします。
つくりは生産性手帳本体のトーンと同じものですので、違和感なく別冊付録としてお使いいただけるはずです。
DETAIL
素材・サイズ
平野啓一郎の一節週めくりカレンダー2025
- ・・2025年1月始まり
- ・・A6文庫本サイズ
- ・・週めくり
平野啓一郎の一節週めくりカレンダー専用卓上スタンド【組み立て式】
サイズ:
縦 約38.5cm×横 約16cm(折り曲げ前)
縦 約11cm×横 約10.4cm×奥行き 約11cm(仕上がり)
その他の注意事項
- ※製作途中のため、仕様が変更になる場合もございます。ご了承ください。
- ※限定販売のもので生産数も限られているため、発送前・発送後にかかわらず、返品は基本的にご対応しかねますので予めご了承ください。
- ※複数の商品を同時にご購入の場合、発送時期の一番遅い商品にあわせてのお届けになりますのでご注意ください。
生産性手帳2025 平野啓一郎オリジナルカバーversion
サイズ:A5判 縦217mm 横153mm (56ページ)
ページ:56
重さ:約170グラム
記入型:均等月間ブロックタイプ(月曜始まり)
記入欄:2024年12月~2026年3月
【付録】3年カレンダー(2024年・2025年・2026年)・年齢早見表・差し込み式鉄道路線図
・土日均等の月間ブロック
生産性手帳独自のページ余白を省いたデザインにより、記入欄を縦31mm×横36mmのマス目としました。またページ左端にフリー欄、右下に前月と翌月のミニカレンダーを配置。
・年度版対応
わずか56ページ(7mmの薄さ)で2024年12月から2026年3月までの16か月の記入欄は、年度版としても対応。これ1冊でビジネスシーンにおける年度スケジュール管理も可能です。
・携帯できる
余計なページを省くことにより重さ僅か170グラム。カバンにいれてもかさばりません。
その他の注意事項
- ※製作途中のため、仕様が変更になる場合もございます。ご了承ください。
- ※限定販売のもので生産数も限られているため、発送前・発送後にかかわらず、返品は基本的にご対応しかねますので予めご了承ください。
- ※複数の商品を同時にご購入の場合、発送時期の一番遅い商品にあわせてのお届けになりますのでご注意ください。
CREATOR
小説家。1975年愛知県蒲郡市生。北九州市出身。京都大学法学部卒。
1999年在学中に文芸誌「新潮」に投稿した『日蝕』により第120回芥川賞を受賞。40万部のベストセラーとなる。以後、一作毎に変化する多彩なスタイルで、数々の作品を発表し、各国で翻訳紹介されている。
著書に、小説『葬送』、『高瀬川』、『決壊』、『ドーン』、『空白を満たしなさい』、『透明な迷宮』、『マチネの終わりに』、『ある男』、『本心』等、エッセイに『本の読み方 スロー・リーディングの実践』、『小説の読み方』、『私とは何か 「個人」から「分人」へ』、『考える葦』、『「カッコいい」とは何か』『死刑について』『三島由紀夫論』等がある。2024年10月17日、短篇集としては10年ぶりの発表となる最新作『富士山』を刊行予定。11月8日には、映画『本心』が全国ロードショー。
MAIL LETTER
「平野啓一郎の一節週めくりカレンダー」は、公式メールレター読者の皆さまに寄せていただいた一節をもとに編集しています。
平野啓一郎の近況から、お知らせ、作品の舞台裏、読者と作り上げるグッズ展開まで、小説家・平野啓一郎よりお届けする、月に一度の公式メールレターです。
もっと作品を楽しみたい方、この機会にぜひご登録を!