「チョコレート三部作:序文」品田遊 ショートストーリー

チョコレート三部作:序文
作者:品田遊

とけたチョコレート
渡さなかったチョコレート
鞄の底で割れていたチョコレート

すべてのチョコレートは
異なるシチュエーションとともにあり
銀紙を隔てて無制限の奥行きを持っている

かれらは食べられながら
記憶に新たな無限を刻んできたのだ

かけらが
きみが何を見てきたのか

あなたも
やがて記憶になるものとして封を切れば
問わずとも語りだすだろう


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この文章は、
品田遊がこのチョコレートのために書き下ろしした「チョコレート三部作」の序文です。
こちらの本編は こちらのチョコレート からお読みいただけます。

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